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知財の歴史

第12回 リアード対ジョンソン事件 (Liardet v. Johnson, 1778年) ― 明細書は契約である

はじめに 18世紀の英国では、1711年のナズミスの特許以来、特許申請時に明細書を提出することが定着してきました。 ここで、明細書における「発明の詳細」とは、どの程度まで記載すればよいのでしょうか。 今回は、この「発明の詳細」について基準が...
弁理士コラム

弁理士・論文式試験 (必須科目) の点数が表す値を考察する

はじめに 弁理士試験・論文式試験の合格発表は、例年9月下旬に行われます。合格発表後、数日すると論文式試験の結果が郵送されてきます。 合格者には、「合格通知」と「論文式筆記試験科目免除資格通知」 (以下、免除通知) 、口述式試験の案内が送付さ...
商標とブランドの話

「はやぶさ」は北へ、「さくら」は南へ ― 新幹線開業にともなう商標トレード劇

※ アイキャッチ画像は、ブルートレイン時代の末期に「さくら」と「はやぶさ」が併結運転されていた時のヘッドマークです。はじめに 「はやぶさ」といえば東北新幹線、「さくら」「みずほ」といえば山陽・九州新幹線の愛称として親しまれています。 かつて...
商標とブランドの話

東武アーバンパークラインに見るブランド戦略

はじめに 近頃、電車の路線名や駅名に、カタカナや平仮名を用いた長めの名称を用いる例がよく見受けられます。例えば、東武アーバンパークライン (東武野田線) や、高輪ゲートウェイなどです。 これらは「鉄道キラキラネーム」と揶揄されることもありま...
知財の歴史

第11回 ジェームズ事件(1752年) 王権からの実質的卒業

はじめに 1688年の名誉革命後、特許制度は王権における「王の恩恵」から、法の支配下での「社会契約」という性格をもってきていました。特許の申請も増加し、裁判所で特許の侵害にかかわる争いも増加してきました。 しかし、特許を無効にするかどうかと...
知財トピック

内国民待遇と最恵国待遇が大学共通テストで問われていた

はじめに 2026年度大学入試共通テスト、公共・政治経済の第3問・問2で、「最恵国待遇」について問われていました。最恵国待遇は、知財の分野・弁理士試験でも、TRIPS協定のキーポイントとして学ぶ分野で、試験でもよく問われています。 共通テス...
知財の歴史

第10回 明細書の登場 ― 1711年のナズミスの特許と公開義務の始まり

はじめに 現在、日本をはじめ、多くの国では特許を出願する際には、発明の内容を詳細に記述した明細書の提出が必要です。 しかし、17世紀末の名誉革命後の法の支配下での特許制度において、明細書はまだありませんでした。一方、特許の申請も増加し、裁判...
知財の歴史

番外編1 意匠制度の起源・歴史とは?― 1580年フィレンツェの意匠保護

はじめに 知的財産権の中の、工業所有権の中には、特許権、実用新案権、意匠権、商標権の4つの権利があります。 この中で、特許制度については、15世紀のヴェネツィア共和国で発明に対する特権が付与され、1474年には世界最古の成文特許法とされる「...
知財の歴史

第9回 法の支配下での特許制度の運用

はじめに 1688年の名誉革命の後、英国は王権の力が制限され、法の支配によって国家が運営されることになりました。特許制度も、法の支配の下、専売条例(1624年)に従って厳格に運用されることとなりました。(参考記事:「第7回 英国専売条例とは...
知財トピック

特許権の存続期間は、なぜ「出願」からなのか? ― 「登録」からではないのか?

はじめに 主な知的財産権の存続期間については、知財関係の参考書だけでなく、「ITパスポート」の参考書や高校生の「情報」の教科書などにも記載されています。 そこには、以下のように書いてあるはずです。特許権:出願から20年 (一定の場合には延長...