2026-08

知財の歴史

番外編1 意匠制度の起源・歴史とは?― 1580年フィレンツェの意匠保護

はじめに 知的財産権の中の、工業所有権の中には、特許権、実用新案権、意匠権、商標権の4つの権利があります。 この中で、特許制度については、15世紀のヴェネツィア共和国で発明に対する特権が付与され、1474年には世界最古の成文特許法とされる「...
知財の歴史

第9回 法の支配下での特許制度の運用

はじめに 1688年の名誉革命の後、英国は王権の力が制限され、法の支配によって国家が運営されることになりました。特許制度も、法の支配の下、専売条例(1624年)に従って厳格に運用されることとなりました。(参考記事:「第7回 英国専売条例とは...
知財トピック

特許権の存続期間は、なぜ「出願」からなのか? ― 「登録」からではないのか?

はじめに 主な知的財産権の存続期間については、知財関係の参考書だけでなく、「ITパスポート」の参考書や高校生の「情報」の教科書などにも記載されています。 そこには、以下のように書いてあるはずです。特許権:出願から20年 (一定の場合には延長...
知財の歴史

第8回 名誉革命後の特許制度 ―「王の特権」から「発明者の財産権」へ

はじめに 17世紀の英国では、1624年の専売条例制定後もなお続いた「王の専制」から、「法の支配」へと大きく転換する時代でした。その中で、特許制度も大きな変化を迎えることとなります。 日本では、江戸時代の2代将軍秀忠の時代から5代将軍綱吉の...
弁理士コラム

令和9年度から弁理士試験の選択科目が変更 ― 15選択問題から9選択問題へ

はじめに 2026年2月に、「令和9年度から弁理士試験制度が変わります」と題した特許庁のリーフレットが公開されています。 主な内容は、選択問題の統合と、出題範囲の見直しとなっています。今回は、具体的にどのような変更となるのか見ていきます。 ...
知財の歴史

第7回 英国専売条例とは? ― 特許を「王の恩恵」から「法律の制度」へ

はじめに エリザベス1世後期からジェームズ1世にかけて、英国では国王による専売権(独占権)の濫発が社会問題となりました。生活必需品にまで独占権が与えられ、物価上昇や産業活動の停滞を招いたのです。 こうした状況に対抗して、1624年、英国議会...
弁理士コラム

弁理士試験の口述試験とは?会場・当日の流れを実体験から紹介

はじめに 2026年8月に入り、今年度の弁理士試験も短答式試験、論文式試験が終了し、現在は論文式試験の合格発表を待つ時期となりました。 論文式試験に合格すると、いよいよ最後に待っているのが口述試験です。令和8年度(2026年度)の口述試験は...
商標とブランドの話

「ルナ・アズール」はなぜ文字商標とロゴ商標を別々に出願したのか?

はじめに2026年6月9日火曜日、JR東日本は、夜行運転に対応する特急列車「ルナ・アズール」についてプレスリリースで発表しました。(出典:JR東日本プレスリリース「夜行運転に対応する特急列車により新たな乗車体験を提案します」) 「ルナ・アズ...
知財の歴史

第6回 議会による特許法の制定 ― 現代の知的財産法の基礎の誕生

はじめに 16世紀から17世紀にかけて、イングランドは海上国家として台頭していきました。しかし一方で、度重なる戦争や宮廷の支出により、王室の財政は厳しい状況にありました。また、ヨーロッパ全体で物価が上昇するなど、経済は不安定でした。 こうし...
知財トピック

AIは特許審査をどう変えるのか ― 特許庁「JPO AIビジョン」を考える

※画像はAIで作成したイメージです。実際の特許庁の施設、審査システム等を表すものではありません。はじめに 2026年7月28日火曜日の日本経済新聞朝刊に、「AIで特許審査 職員が最終判断 特許庁が活用指針」という記事が掲載されました。 特許...