2026-07

知財の歴史

第5回 王権は法に従う ― ダーシー対アレン事件 (1602年)

黄金演説のその後 16世紀後半のイングランドは、対スペイン戦争などにより深刻な財政難に陥っていました。しかし、新たな課税には議会の承認が必要であり、王権のみで新たな課税を恒常的に行うことは困難でした。 そこでエリザベス1世は、「王の特権(R...
弁理士試験

弁理士試験論文式試験 (選択科目) について

はじめに 例年、7月下旬の日曜日には、弁理士試験の論文式筆記試験のうち、選択科目の試験が行われます。2026年(令和8年度)は、7月26日(日)に実施されました。 選択科目では、6つの科目の中から、受験願書の提出時に選んだ問題を解答します。...
知財の歴史

第4回 エリザベス1世の時代 ― 特許濫発の弊害

はじめに これまで述べてきたように、15世紀のイングランドで、当時の王であったヘンリー6世が特許状の付与を開始しました。 (「第2回 15世紀イギリスの特許状」) しかし、イングランドにおける特許状は、その後、大きな問題を抱えることになりま...
商標とブランドの話

新型夜行列車「ルナ・アズール」の商標登録出願を考察する

はじめに 2026年6月9日火曜日、JR東日本は、夜行運転に対応する特急列車「ルナ・アズール」についてプレスリリースで発表しました。(出典:JR東日本プレスリリース「夜行運転に対応する特急列車により新たな乗車体験を提案します」) 「ルナ・ア...
知財の歴史

第3回 15世紀の2つの特許制度の比較

はじめに これまで述べてきたように、15世紀、日本では室町時代に当たる頃、ベネチア共和国(現在のイタリア)とイングランド(現在の英国)で2つの特許制度が成立しました。 「第1回 世界最古の特許法は、なぜ15世紀ベネチアで生まれたのか」 「第...
弁理士試験

弁理士試験はCBT化されるのか? ― 導入されるとしたらどう変わる?

※ 本記事は、2026年7月14日付の日本経済新聞朝刊に掲載された「司法も医師もペンなし試験」という記事をもとに、筆者が個人的に考察したものです。特許庁その他の公的機関による公式見解ではありません。※ 2026年7月14日現在、弁理士試験の...
弁理士試験

【商標】令和8年度 弁理士論文式試験 (商標) を解いてみた感想と考察

はじめに 2026年6月28日(日)、令和8年度弁理士試験の論文式筆記試験(必須科目)が実施されました。 必須科目は、特許・実用新案が2問、意匠が1問、商標が1問です。試験時間は、特許・実用新案が120分、意匠が90分、商標が90分となって...
弁理士試験

【意匠】令和8年度 弁理士論文式試験 (意匠) を解いてみた感想と考察

はじめに 2026年6月28日(日)に、弁理士試験論文式試験 (必須科目) が行われました。この試験は、特許・実用新案法が2問 (100点満点が2問、120分)、意匠法が1問 (100点満点、90分)、商標法が1問 (100点満点、90分)...
知財の歴史

第2回 15世紀イギリスの特許状 ― ヘンリー6世の特許制度

はじめに 世界で最初に成文化された特許法は、1474年にベネチア共和国で制定された「発明者条例」(Venetian Patent Statute)でした。(「第1回 世界最古の特許法は、なぜ15世紀ベネチアで生まれたのか」) その後、162...
知財あれこれ

中国がフィンテック特許で世界一に?知財の視点から見る「本当の狙い」とは

※ この記事で扱うのは、暗号資産そのものではなく、金融サービスや決済インフラを支える技術としてのフィンテック特許です。はじめに 2026年7月7日火曜日の日本経済新聞朝刊に、「フィンテック特許、中国首位」という記事がありました。記事では、中...